皆さん、こんにちは!
化学工場プラントなど、大規模な工場で使わなくなった機械の買取や販売を仲介している弊社が、記事内において具体的なプラント機械の概要について紹介いたします。
今回紹介するプラント機器:【ロータリーバルブ】
■ロータリーバルブとは
ローターの羽根に一定量ずつ原料が入り、その羽根が回転することで原料を定量供給する機械がロータリーバルブです。
原料、特に紛体は液体や気体と違い、バルブの開け閉めでは供給制御ができません。
そこで、ロータリーバルブの羽根の調整を使って、切り出し量を制御します。
ロータリーバルブの構造は一般的なバルブとは違います。
内部にはローターと呼ばれる羽根付き回転体があり、羽根間ごとに仕切リがあり、仕切りの中に溜まった粉体を回転しながら排出する原理となっております。
切り出し量はバルブサイズやローター羽根数、及び回転数で制御できます。
ロータリーバルブの回転が停止すると粉体の供給もストップし、回転が始まると供給もスタートします。
そこに可変速のモーターを使うことで、粉体の供給スピードをコントロールできます。
ロータリーバルブの役割は粉体の定量供給。
大量の粉体が入ると詰まってしまう機械に制御しながら供給し、故障を防ぐとともに、スムーズに動作するようにします。
■ロータリーバルブの呼称について
ロータリーバルブには流体用と粉体用がありますが、どちらも呼称は同じです。
使用分野は異なるものの、役割は変わらないので、同じ呼称が用いられています。
ただし、粉体用のロータリーバルブについては、一般社団法人日本粉体工業技術協会で呼称を分けています。
供給用はロータリーフィーダー、排出用はロータリーディスチャージャーと呼んでいるのです。
しかし、ロータリーバルブメーカーではそのような分類はせずに、普通の名称で呼んでいます。
■プラント工場内における、ロータリーバルブの使用例
プラント工場内でどのようにロータリーバルブが使用されているのか、実例を見てみましょう。
【石炭火力発電所】燃料投下量の調整
石炭火力発電所の仕組みは、微粉炭機で粉砕した石炭をボイラーで燃やして蒸気を発生させ、タービン・発電機を動かして発電する、といったものです。
微粉炭機で粉砕した粉上の石炭の投入量は調節の必要がありますが、その際にロータリーバルブが役に立ちます。
投入を制限したり、ストップしたりして、詰まりを防ぐとともに、ボイラーを働きやすくするのです。
日本には様々な発電方法がありますが、電力の安定供給に欠かせないのが石炭火力発電。
そんな石炭火力発電を陰で支えているのがロータリーバルブです。
このおかげで皆様のご家庭や事業所に十分な電力が供給されます。
もしロータリーバルブという装置がなかったら、どうなるでしょうか。
その場合は、石炭火力発電所のボイラーに投入する粉砕した石炭の量を人間が調節しなければいけません。
しかし、これは大変な労働です。作業員の苦労が増えるばかりでなく、人件費も大きく増大します。それが電気代にも跳ね返ります。
ただでさえ電気代が値上がりしていく中にあって、石炭火力発電所の発電で余計なコストがかかれば、生活への影響も大きくなるでしょう。
ロータリーバルブの存在は、私たちにとっても非常に重要なのです。
【食品工場】原料を定量小分けにする
食品工場でもロータリーバルブが活躍しています。
例えば、細かく細粉された小麦粉の供給を調整したり、ラーメンの麺を生成する際に必要分だけ小出ししたりなどです。
・その他に様々な業種で利用されている
上記以外でも、ロータリーバルブは様々な業種で利用されています。
石油化学・一般化学、医療・薬品、窯業・セラミック、ゴム・タイヤ、製鐵・製鋼など、挙げていけばいくらでもあります。
このように、私たちの生活や産業を支えていく重要な役割をロータリーバルブが担ってくれているのです。
■【どう処分すれば?】使わなくなったロータリーバルブ
長年使ったロータリーバルブ、いつかは使えなくなる時が来ます。
その際は処分の必要があるのですが、ロータリーバルブの処分に困ってしまうプラントの経営者様も、中にはいらっしゃるのではないでしょうか。
処分に際して、次のような疑問も浮かぶかもしれません。
「どこで処分してもらえばいいのだろう?」
「処分費用はどのくらいかかるのだろう?」
「できるだけ安く処分する方法はないだろうか?」
そこでそのような疑問に答えるために、3つの処分方法をご案内します。
【処分法1】産業廃棄物扱いで廃棄
ロータリーバルブの処分方法第一は、産業廃棄物扱いで廃棄することです。
ロータリーバルブのような産業廃棄物は、自治体の粗大ゴミ回収などの対象にはなっていません。
自己責任で処分方法を考えることになっています。
その際に頼りになるのが不用品回収業者などの専門業者です。
産業廃棄物の処理を適切に行ってくれる業者です。
そのような専門業者に依頼するときは、正式な許可を取得した業者を選んでください。
産業廃棄物処理の無資格業者に依頼すると、不法投棄などが行われることがあります。
産業廃棄物の処分では、依頼する側の責任も問われるので、不法投棄が行われれば罰則を受けることもあります。
信用できる業者を選んで、正しく廃棄してもらうことが重要です。
専門業者に依頼するメリットは、買取できないほど状態の悪いもので処分してくれること。
デメリットは費用が掛かるだけで、換金はされないことです。
【処分法2】製造元の会社様に引き取っていただく
ロータリーバルブの処分方法第二は、製造元のメーカーに引き取っていただくことです。
メーカーにもよりますが、製造・販売した製品の下取りを行っているところもあります。
ただし、下取りには条件が付くこともございます。
新製品の購入、一定額以上の購入、指定メーカー・種類を購入するなどです。
また、すべてのメーカーで下取りを行っているわけではありません。
下取りがない場合は、無償で引き取ってくれたり、有料で回収したりなどいくつかのパターンがあります。
メーカーにロータリーバルブを引き取ってもらう場合は、どのような仕組みになっているか確認してからにしましょう。
メーカー引き取りのメリットは無償になる場合があること、デメリットは有料になることがあることです。
【処分法3】買取業者に買い取っていただく
ロータリーバルブを買取業者に買い取ってもらって処分することもできます。
買い取りがされやすいものは次のようなものです。
● 使用期間が長くなっていない
● 人気メーカーのロータリーバルブ
● 新しい年式のロータリーバルブ
● 中古需要の高いロータリーバルブ
● 故障や不具合が生じていない
● 傷や汚れなどがない
● 付属品が備わっている
中古ロータリーバルブでも需要があれば、買い取りされます。
買取業者によっては買い取りを強化している機械もあるので、チェックしてみるといいでしょう。
買い取りの査定額は業者ごとに異なります。
また、買い取りしてくれない業者があるかと思えば、買い取りしてくれるところもあります。
買取業者に買い取ってもらうメリットは、換金がされ、処分コストが節約できることです。
デメリットは買取がされないことがあることと、撤去費用が有料になることがあることです。
弊社、芝工業株式会社でもロータリーバルブの買い取りを行っています。買い取りにあたり、見積り・撤去費無料で対応。
詳しいことは、下記弊社サイトの買取サービスページをご覧ください。
【まとめ】
今回の記事ではプラント機器、ロータリーバルブを紹介しました。
ロータリーバルブは粉量の定量供給ができる機械で、様々な分野で利用されています。
ロータリーバルブがなければ、私たちの生活が成り立たないほどにもなっています。
そんなロータリーバルブも長年使うと処分しなければいけなくなりますが、記事では具体的な処分方法も取り上げました。
弊社、芝工業株式会社でもロータリーバルブの買取を行っていますから、古くなったものがあればご相談ください。