工作機械って何? 種類や加工方法、日本の代表的なメーカーを紹介!

皆さんこんにちは。神奈川県藤沢市を拠点に、関東地方や静岡県でプラント設備解体工事・機械据付工事・中古機械買取などを手掛ける芝工業株式会社です。


芝工業では、プラント設備の解体や生産設備の更新にあわせて、不要になった中古機械の買取を行っております。さまざまな機械を取り扱っていますが、リユース市場で特に需要が高いものの1つが「工作機械」です。そこで今回は、主な工作機械の種類や加工方法、日本の代表的な工作機械メーカーをご紹介します。




■工作機械とは?



工作機械とは、簡単にいうと「金属や木材などを必要な形状・精度に効率よく加工して、機械の部品を作る機械」です。主に材料を削ったり穴を開けたりして、さまざまな部品を作ります。日本工業規格(JIS)では、工作機械を次のように定義しています。


「主として金属の工作物を、切削、研削などによって、又は電気、その他のエネルギーを利用して不要な部分を取り除き、所要の形状に作り上げる機械。ただし、使用中に機械を手で保持したり、マグネットスタンド等によって固定するものを除く。狭義であることを特に強調するときには , 金属切削工作機械と表現することもある。」


私たちが普段使っている家電製品やデジタル機器、自動車や航空機といった乗り物は、膨大な数の精密な部品で作られています。それらの部品を、正確かつ効率よく生産するために使われるのが工作機械なのです。すなわち、工作機械は「機械を作る機械」であることから、「マザーマシン(母なる機械)」とも呼ばれています。


元をたどれば、あらゆる機械や設備は工作機械によって作られているわけですから、工作機械はすべてのものづくりを支えている存在です。工作機械の性能は生み出される製品の性能を左右し、国家の工業力にも大きな影響を及ぼすため、どの国も工作機械の発展に力を入れています。


また、工作機械は、作業者による操作を必要とする「汎用工作機械」と、コンピュータ等による自動運転を行う「NC工作機械」に大別されます。NC工作機械は、製品の品質が作業者のスキルに左右されず、均一な品質の製品を短時間で大量生産でき、作業者の人数も少なくて済むなど、多くのメリットがあるのが特徴です。現在では、日本の工作機械生産額の90%程度をNC工作機械が占めています。




■工作機械の種類


機械の部品が形状もサイズもさまざまであることからわかるように、工作機械にも多くの種類があります。機械ごとに得意とする加工は異なるため、特徴をよく理解して使い分けることが大切です。代表的な工作機械の種類と特徴をご紹介します。



・旋盤



旋盤は「バイト」という工具を使い、切削加工を行うための工作機械です。被削材(工作対象物)を回転させて削る「旋削加工」によって、円盤または円筒状に加工します。外丸削りや面削り、テーパ削り、中ぐり、穴あけ、ねじ切り、突切りといった、多彩な加工が可能です。



・ボール盤


ボール盤は、ドリルを回転させて穴あけ加工を行う工作機械です。穴の精度を高める「リーマ加工」や、穴にねじ山をつける「ねじ立て」も行えます。



・中ぐり盤


中ぐり盤は、ドリルで開けた穴をさらに広げたり、穴の内面の精度を高めたりするための工作機械です。ドリル加工やフライス加工を行うこともできます。



・フライス盤



フライス盤は、エンドミルや正面フライスといった「フライス工具(刃物)」を回転させ、平面・曲面・溝掘りなどの切削加工を行う機械です。旋盤は被削材を回転させますが、フライス盤は工具の側が回転します。主軸の方向やテーブルの移動方向によって、「立型」や「横型」に分けられます。



・研削盤



研削盤は、高速回転する砥石を使って被削材を少しずつ削り取る工作機械です。平面研削、円筒研削、内面研削、芯なし研削(センタレス研削)といった加工ができます。加工精度の高さや仕上げ面の美しさが特徴です。



・歯切り盤


歯切り盤は、歯車を作るための工作機械です。目的の形状に応じて、ホブカッター・ピニオンカッター・ラックカッターなどの切削工具を使い分けます。



・ブローチ盤


ブローチ盤は、ブローチという特殊な切削工具を用いて加工する機械です。ブローチは複数の切れ刃を持ち、段階的に寸法を大きくしながら切削することができます。一度の加工で目的形状へと仕上げられるのがメリットです。



・マシニングセンタ



マシニングセンタは、自動的に工具を交換する機能を持つNCフライス盤のことです。プログラムに合わせて自動で工具を交換し、フライス加工に加えて中ぐり・穴あけ・リーマ加工なども1台でこなすことができます。5軸制御によって、複雑な形状の加工を可能にしているマシニングセンタもあります。



・ターニングセンタ


ターニングセンタは、NC旋盤をベースにマシニングセンタの機能を融合させた機械です。マシニングセンタと同じく自動工具交換機能を備え、フライス加工や穴あけ加工などを1台で行うことができます。工具だけでなく被削材も旋回させられるため、あらゆる形状に加工することが可能です。



・放電加工機


放電加工機は、放電エネルギーを用いて不要な部分を除去し、対象物を加工する工作機械です。大きく分けると「形彫り放電加工機」と「ワイヤ放電加工機」の2種類があります。電気を通す素材であれば、硬さに関係なく加工できるのがメリットです。




■工作機械を用いた加工方法


工作機械を使うとさまざまな加工ができますが、加工方法を大きく分けると「切削加工」「研削加工」「特殊加工」の3種類があります。それぞれどのような加工をするのかを見ていきましょう。



・切削加工



切削加工とは、主に刃物状の工具を用いて工作対象物を切り削る加工方法です。工作物自体を回転させて行う方法としては「旋削」、工具を回転させて行う方法としては「フライス削り」「中ぐり」「穴あけ」「ねじ立て」「リーマ削り」「歯切り」などがあります。さらに、工作物または工具を直線運動させて削る方法としては、「平削り」「形削り」「立て削り」「ブローチ削り」などがあります



・研削加工



研削加工とは、回転する砥石や研磨剤によって工作対象物の表面を削り取り、目的の形状へと仕上げる加工方法です。方式は砥石を使う「固定砥粒」と、砥粒を液体に混ぜた研磨液で加工する「遊離砥粒」に大別されます。固定砥粒には「ホーニング仕上げ」「超仕上げ」「ラップ仕上げ(乾式)」といった種類があり、遊離砥粒には「液体ホーニング」「バレル仕上げ」「ラップ仕上げ(湿式)」といった種類があります。



・特殊加工


特殊加工とは、機械の力ではなく物理的・化学的なエネルギーを用いて工作対象物を加工する方法です。切削や研削では加工が難しい対象物に対して使用されます。「放電加工」「電解加工」「超音波加工」「電子ビーム加工」「レーザー加工」「付加加工(積層造形)」といった種類があります。




■日本の代表的な工作機械メーカー


工作機械の買取査定において重要なポイントとなるのが、どのメーカーの製品なのかです。日本には優れた工作機械メーカーがいくつもあり、ものづくりを支えてきました。中でも「国内三大メーカー」と呼ばれているのが、オークマ・DMG森精機・ヤマザキマザックの3社です。各社の特徴をご紹介します。



・オークマ株式会社


オークマは、航空機や船舶などを作るための、大型工作機械を得意とするメーカーです。主に複合加工機や5軸マシニングセンタなどを扱っています。中でも門形マシニングセンタは、50年以上にもわたる販売実績があり、累計出荷数1万台を達成しています。



・DMG森精機株式会社


DMG森精機は、ドイツのDMG社と資本・業務提携を結んでいる、世界最大規模の工作機械メーカーです。特に5軸加工機・5軸マシニングセンタ・NC旋盤といった切削工作機械においては、世界最大手クラスの実績を誇ります。洗練されたデザインも特徴で、ドラマ「下町ロケット」のスポンサーとなり、工場や工作機械が撮影に使われたことでも有名です。



・ヤマザキマザック株式会社


ヤマザキマザックは、複合加工機の業界最大手メーカーです。「MAZAK」ブランドで知られ、早くからグローバルな展開を積極的に行って成功しました。IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)などの先進技術を取り入れた、生産現場の自動化・スマート化にも力を入れています。


この他にも、牧野フライス、ファナック、アマダ、ジェイテクト、コマツ、芝浦精機、シチズンマシナリーなど、多くのメーカーが優れた工作機械を送り出しています。これらのメーカーの機械はリユース市場でも人気があり、買取価格も高くなる傾向があります。


ただし、工作機械の価値を正確に査定してもらうためには、十分な実績と経験を持つ買取業者に相談しなければなりません。また、買い取った機械の販売ルートを持ち、「売る力」がある業者を選ぶことも重要です。工作機械の処分を検討している時は、信頼できる業者に買取査定を依頼してみましょう。



芝工業では、プラントの解体工事から機械の買取までワンストップで対応しております。プラント閉鎖に伴うさまざまな業務を一括でお任せいただけるので、労力や費用を大幅に削減できるのが強みです。


機械の買取査定および撤去作業は無料で、全国にリユース販売するルートを持っているため、適切な価格で買い取ることができます。解体・撤去工事の際は徹底した安全対策を行い、豊富な経験に基づく質の高いサービスをご提供します。解体工事や機械の処分をご検討の際は、ぜひ芝工業にご相談ください。